介護タクシー」といえば、道路運送法第4条に規定されている一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送限定)を指すことが多いのですが、事業内容や輸送の範囲によって、いくつかの種類があります。

事業の展開によって、必要な許可が変わりますので、よく考えて申請をする必要があります。

一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業)許可(法第4条許可)

一般に「介護タクシー」「福祉タクシー」と呼ばれているものがこれにあたります。

介護タクシー事業開設にあたっては、訪問介護事業者等が介護サービスの延長として許可を取得するケースが多いのですが、そのような介護事業者でない個人の方でも車両1台からの開設が可能となっています。

>> 介護タクシー事業許可を取得するための要件について

特定旅客自動車運送事業許可(法第43条許可)

指定訪問介護事業者などが、要介護の方を対象に介護保険の支払いの対象となる医療施設との間の送迎輸送を行うための許可です。

一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業)と異なり、単独では介護タクシー事業を行わず、訪問介護の利用者様が病院に行く場合のように介護サービスに付随した形で行うケースです。

特定の方達を特定の場所にお連れするので、一度に複数の利用者様を移送できることにより効率のよい運送が行えることにメリットがあります。

また、一般旅客自動車運送事業(福祉輸送事業)に比べ、資産要件役員の法令試験などが免除されています。

自家用自動車運送事業許可(法第78条許可)

車両の台数に制限はありません。

そのため、介護タクシー事業用の車両1台で、訪問介護員などの自家用自動車複数台を走らせることもできます。

ただし、事業用車両自家用車両を合わせて5台以上になった場合には、運行管理者の資格者を選任することが必要になります。

福祉有償運送事業登録(法第79条登録)

NPO法人や医療法人、社会福祉法人などの非営利法人については、通常の介護タクシー事業の許可を取得することはもちろん可能ですが、これらの法人は、道路運送法第79条による登録をすることで移送サービスを行うこともできます。

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